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【2026年版】労働安全衛生法の改正内容とは?変更点を解説

労働安全衛生法改正2026では、個人事業者等への安全衛生対策、職場のメンタルヘルス対策、化学物質管理、機械等による労働災害防止、高齢者対策、治療と仕事の両立支援など、事業者に求められる対応が広がります。施行時期や対象事業場、必要な実務対応を正しく把握しておかないと、社内整備が遅れるおそれもあります。

当記事では、2026年1月以降に順次施行される主な変更点に加え、労働安全衛生法の対象者、目的、違反時の罰則まで分かりやすく解説します。

1.【2026年1月より順次施行】労働安全衛生法の変更点とは

2026年1月から、改正労働安全衛生法が段階的に施行されます。個人事業者への安全衛生対策、メンタルヘルス対策、化学物質管理、高齢者対策など、事業者に求められる対応が広がるため、ここでは主な変更点を順に解説します。

1-1.個人事業者等に対する安全衛生対策の推進

個人事業者等に対する安全衛生対策の推進は、改正労働安全衛生法により2026年1月1日から段階的に施行されます。対象は、労働者と同じ場所で働く個人事業者のほか、中小事業者の代表者や役員、注文者、元方事業者、機械などの貸与者、作業場所管理事業者などです。

注文者や元方事業者などには、混在作業時の連絡調整、施工方法や工期への配慮、危険箇所に関する情報共有などの災害防止措置が求められます。個人事業者等にも、安全衛生教育の受講、危険な機械の不使用、定期自主検査、業務上災害が起きた際の報告対応などが必要になり、委託先任せにしない管理体制の整備と社内ルールの見直し、十分な周知徹底が重要です。

出典:厚生労働省「労働安全衛生法及び作業環境測定法改正の主なポイントについて」

出典:厚生労働省「労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律(令和7年法律第33号)の概要」

1-2.職場のメンタルヘルス対策の推進

職場のメンタルヘルス対策の推進では、労働者数50人未満の事業場でもストレスチェックの実施が義務化されます。施行時期は2025年5月14日の公布後3年以内に政令で定める日で、対象は50人未満を含む全事業場です。

事業者は、実施者の選任、実施方法など社内ルールの整備、質問票の配布と結果通知、高ストレス者から申し出があった場合の医師による面接指導、集団分析を踏まえた職場環境改善まで進める必要があります。小規模事業場では、プライバシー保護に配慮した運用体制を整え、地域産業保健センターなど外部支援の活用も検討することが重要です。制度開始前に、委託先の選定や相談窓口の確認まで済ませておくと対応しやすくなります。

出典:厚生労働省「労働安全衛生法及び作業環境測定法改正の主なポイントについて」

出典:厚生労働省「労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律(令和7年法律第33号)の概要」

1-3.化学物質による健康障害防止対策等の推進

化学物質による健康障害防止対策等の推進は、改正労働安全衛生法に基づき、公布後5年以内に政令で定める日から施行されます。また、関連する一部措置は2026年4月1日と10月1日から始まります。対象は、危険有害な化学物質を譲渡・提供するメーカー、輸入業者、卸売業者と、化学物質を取り扱う事業場です。

譲渡・提供側には、SDSの交付、内容変更時の再通知、代替化学名等を用いる場合の記録保存、医師から求められた際の成分名開示が求められます。使用事業場では、ラベルやSDSを踏まえたリスクアセスメント、ばく露低減措置、有資格者による個人ばく露測定への対応が必要です。法改正に合わせて、社内手順や管理体制の見直しも進めましょう。

出典:厚生労働省「労働安全衛生法及び作業環境測定法改正の主なポイントについて」

出典:厚生労働省「労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律(令和7年法律第33号)の概要」

1-4.機械等による労働災害の防止の促進等

機械等による労働災害の防止の促進等は、改正労働安全衛生法により2026年1月1日から段階的に施行されます。対象は、ボイラー、クレーン、移動式クレーン、ゴンドラ、フォークリフトなどに関わる製造者、登録検査業者、技能講習機関、使用事業場です。特定自主検査や技能講習の不正防止対策は2026年1月1日、特定機械等の製造許可や製造時等検査制度の見直しは2026年4月1日に始まります。

事業者は、対象機械の検査や講習が法令に適合しているか確認し、登録機関の活用、検査記録や修了証の管理、不正防止体制の見直しに加え、委託先の選定基準や社内確認手順も整備する必要があります。現場任せにしない運用が重要です。

出典:厚生労働省「労働安全衛生法及び作業環境測定法改正の主なポイントについて」

出典:厚生労働省「労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律(令和7年法律第33号)の概要」

1-5.高齢者の労働災害防止の推進

高年齢労働者の労働災害防止の推進は、改正労働安全衛生法により2026年4月1日から施行され、高年齢労働者を使用する事業者が努力義務の対象となります。事業者には、高年齢労働者の特性に配慮した作業環境の改善、作業管理その他の必要な措置を講ずる努力義務が課されます。

具体的には、転倒や腰痛を防ぐ設備改善、無理のない作業姿勢や作業時間の見直し、健康状態や体力の把握、リスクアセスメントの実施などが想定されます。厚生労働省の指針に沿って、自社の年齢構成や作業内容に応じた対策を整理し、教育や周知、定期的な点検を含めて現場で継続的に見直すことが重要です。特に、転倒災害が多い職場では、通路や照明、段差の確認も欠かせません。

出典:厚生労働省「労働安全衛生法及び作業環境測定法改正の主なポイントについて」

出典:厚生労働省「労働安全衛生法及び作業環境測定法の一部を改正する法律(令和7年法律第33号)の概要」

1-6.治療と仕事の両立支援の推進

治療と仕事の両立支援の推進は、改正労働施策総合推進法により2026年4月1日から施行されます。対象は、病気やけがの治療を受けながら働く労働者を雇用するすべての事業主と事業場です。事業主には、労働者からの相談に応じられる体制整備や、必要な就業上の配慮を行う努力義務が課されます。

具体的には、相談窓口の明確化、社内ルールの整備、主治医や産業医の意見を踏まえた両立支援プランの作成、休暇制度や短時間勤務、時差出勤、テレワークなど勤務制度の見直しが重要です。本人の申し出を前提に、個人情報の保護と職場の理解促進にも配慮しながら進める必要があります。制度開始前に、利用できる社内制度や外部支援機関も確認しておくと運用しやすくなります。

出典:厚生労働省「労働安全衛生法及び作業環境測定法改正の主なポイントについて」

出典:厚生労働省「病気を抱える労働者の治療と就業の両立支援が努力義務になります!」

2.労働安全衛生法とは

労働安全衛生法は、職場で働く人の安全と健康を守り、快適な職場環境づくりを進めるための法律です。事業者が守るべき義務や違反時の罰則も定められているため、ここでは対象者、目的、罰則の内容を順に解説します。

2-1.労働安全衛生法の対象者

労働安全衛生法の主な対象者は、労働者を使用する事業者と、その事業場で働く労働者です。事業者には、安全配慮や健康診断の実施、危険防止措置、衛生管理体制の整備などが求められ、労働者にも法令や安全衛生上のルールを守り、事業者の措置に協力する責務があります。また、機械や設備の設計者、製造者、輸入者、建設工事の注文者などにも、労働災害防止のための配慮義務が定められています。

近年では、個人事業者等に対する保護や義務も拡大されています。つまり、職場の安全衛生に関わる立場ごとに責任や役割が定められている法律と言えます。適用範囲は事業場単位で考える場面も多く、規模に応じて必要な対応が変わる点も特徴です。

出典:厚生労働省「労働安全衛生について」

出典:厚生労働省「労働安全衛生法令の概要」

2-2.労働安全衛生法の目的

労働安全衛生法の目的は、職場における労働者の安全と健康を確保し、さらに快適な職場環境の形成を促進することです。そのために、労働災害を防ぐための危害防止基準を定めるだけでなく、事業者や管理者などの責任体制を明確にし、事業場ごとの自主的な安全衛生活動も促す仕組みが設けられています。

つまり、事故や健康障害が起きてから対応するのではなく、日頃から計画的に危険を減らし、安心して働ける環境を整えることが法の基本的な考え方です。労働基準法とあわせて運用されることで、労働災害の予防と働きやすい職場づくりの両方を支える役割を担っています。

出典:厚生労働省「(一社)安全衛生マネジメント協会「労働安全衛生法とは」

出典:厚生労働省「労働安全衛生法令の概要」

2-3.労働安全衛生法に違反した場合の罰則

労働安全衛生法に違反した場合は、違反内容に応じて懲役、罰金、過料などの罰則が科されます。事業者だけでなく、両罰規定により法人が罰金刑の対象となる場合もあります。主な例は次の通りです。

  • 安全衛生教育を行わない
  • 健康診断を実施しない
  • 衛生管理者や産業医を選任しない
  • 衛生委員会を設置しない
  • 法令の周知や書類保存を怠る

違反内容によっては、6か月以下の懲役または50万円以下の罰金などが定められています。刑事罰に加え、行政指導や企業信用の低下につながる点にも注意が必要です。

出典:(一社)安全衛生マネジメント協会「【5】その他」

出典:e‐GOV 法令検索「労働安全衛生法」

まとめ

2026年以降の労働安全衛生法改正では、個人事業者等への安全衛生対策、メンタルヘルス対策、化学物質管理、機械等による災害防止、高齢者対策、治療と仕事の両立支援など、事業者に求められる対応が広がります。また、労働安全衛生法は、労働者の安全と健康を守り、快適な職場環境を整えるための法律であり、違反時には罰則が科される場合もあります。

改正内容と法の基本を正しく理解し、施行時期に合わせて社内ルールや管理体制、教育体制を見直しておくことが重要です。法改正への備えを進め、現場で無理なく運用できる体制づくりにつなげましょう。