派遣社員がすぐ辞める理由6つ!それぞれの対策と派遣会社の選び方
派遣社員を受け入れている企業担当者の中には「すぐ辞める派遣社員がいて困る」という人もいるのではないでしょうか。派遣社員がすぐ辞めるという問題は、会社の制度や仕事内容などを見直すことで改善できる可能性があります。
当記事では、派遣社員がすぐに辞める場合のよくある理由6つと、それぞれの対策について紹介します。派遣会社の選び方も併せて解説するため、派遣社員の早期離職を防ぎたい企業担当者はぜひ参考にしてください
目次
1. 派遣社員がすぐ辞める理由は?それぞれの理由に関する対策も!
派遣社員がすぐ辞める状態にある場合、改善すべき問題が職場に隠れている可能性もあります。自身の職場に当てはまるものはないか確認し、必要に応じて改善策を考えることが重要です。
ここでは、派遣社員がすぐ辞める職場によく見られる特徴と、効果的な対策を解説します。
1-1. 待遇面で不満を抱いたため
契約更新にあたって給料が上がる派遣社員もいれば、現状維持の派遣社員もいます。真面目に働いているのにもかかわらず、給料や待遇が改善されなければ、派遣社員が「辞めたい」と感じることも十分に想定されます。
特に、以前在籍していた職場で給料がアップした経験のある派遣社員は、給料が上がらなかった際に現在の職場を見限って辞めるリスクが高くなります。
【対策】待遇の改善に取り組む |
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待遇に不満を感じられやすい状況の場合は、待遇の改善に取り組むことが必須です。派遣社員が「今の職場で働き続けたい」と思えるような条件を用意すれば、派遣社員が離れるリスクを低くできるでしょう。 |
1-2. 仕事内容が合っていないと感じたため
「働く前に想像していた業務の内容と違う」「働く前には聞かされていなかった業務を任せられている」といったことが起こると、派遣社員が辞める可能性が高まります。仕事内容が想定と異なる」という理由での退職は、数ある退職理由の中でもよく見られるケースです。
【対策】募集要項・業務内容を見直す |
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仕事内容が合っていないと感じられる原因のほとんどは、募集要項と業務内容にギャップがあるためです。派遣社員に担当してもらう業務がすべて募集要項に書かれているか改めて見直し、仕事内容にギャップが生まれないよう改善を行いましょう。 特に「仕事内容は変化しているものの、募集要項は同じ文面を使い回している」というケースは少なくありません。今一度、募集要項にある情報と業務内容にズレがないか確認することをおすすめします。 |
1-3. 自分のスキルが足りていないと感じたため
「仕事内容は合っている」と感じつつ、自身のスキルが足りないことで辛さを感じて辞めるケースもあります。スキルが足りていないと「足を引っ張っているのではないか」という後ろめたさを抱くことにつながり、派遣社員が「辞めたい」と感じる原因になります。
スキルが足りていない人材を雇って辛い思いをするのは、派遣社員だけではありません。職場側も、求めているレベルに届かない人材を雇えば負担がかかるため、双方にデメリットが生まれます。
【対策】派遣社員に求めるスキルレベルを明確にしておく |
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派遣社員にどの程度のスキルレベルを求めるのかあらかじめ明確にした上で、募集の際にはっきりと明示することが大切です。 早急に人材を採用したい場合「高度なスキルは不要なお仕事です」のように簡単さを強調して募集をかけるケースもあるでしょう。しかし、簡単さを過度に打ち出すと実際の業務とのギャップが生まれ、力不足の人材を雇う結果につながります。 業務のレベル感がマッチした人材を雇うことは、派遣社員と企業側の双方にとって重要であるため、求めるスキルレベルをはっきりさせておきましょう。 |
1-4. 職場にうまく馴染めなかったため
仕事を行う上で、職場の人間関係や環境は極めて重要です。うまく職場に馴染めなければ、強いストレスを感じて辞めるケースは多く見られます。人間関係や環境関連で感じやすいストレスの例は下記の通りです。
- 同僚や上司などで合わない人がいる
- 周囲から冷たい態度を取られる
- 社員同士の会話が少なく、あまり周囲と仲良くなれない
人間関係をストレスに感じやすいのは正社員も同様ですが、派遣社員は特に辛さを感じやすい立場と言えるでしょう。正社員や派遣社員ではない立場として働くことで、疎外感や不安感を持つ派遣社員は珍しくありません。
【対策】話しやすい・相談しやすい環境を整える |
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職場に馴染めず辞める派遣社員が多い場合は、話しやすい・相談しやすい環境を整えましょう。相談された結果として適切な対処が取れれば、派遣社員の離職を防ぎやすくなります。また、対処を行うことが難しい場合でも「相談しただけで心が楽になった」というケースはよくあります。 職場での悩みについて相談できる環境がある・ないでは、安心感に大きな差が生まれるでしょう。 |
【対策】受け入れマニュアルを作成する |
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派遣社員の受け入れマニュアルを事前に作成することで、派遣社員が職場に馴染むための準備を行いやすくなります。「ストレスや疎外感を抱えやすい立場である派遣社員がうまく馴染むためには、どのような体制を整えておくべきか」という内容をマニュアルとしてまとめましょう。 |
1-5. 正社員ほどの責任感を抱いていないため
「派遣社員は正社員よりも辞めるのが簡単」というイメージを持つ人は一定数います。したがって、全員ではないものの、派遣社員の中には正社員ほどの責任感を抱いていない人もいるでしょう。
派遣先企業で働き始めてすぐの期間は、職場に対する愛着も少ない場合が多いため、辞めることへの抵抗がより少ないことも想定されます。
【対策】スキルアップにつながる機会を提供する |
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派遣社員は正社員よりも仕事がルーティーン化しやすいため、責任感を持って仕事をしにくい傾向にあります。責任感を抱いてもらいたい場合は、スキルアップの機会を提供しましょう。スキルが高まれば仕事にやりがいが生まれ、責任感を持って仕事に取り組んでもらえる可能性も高まります。 |
1-6. やむを得ない事情(家庭の事情など)があったため
派遣社員の中には家族の介護や家族の転勤など、やむを得ない事情で辞める人もいます。
【対策】割り切って今後の派遣社員に定着してもらえるよう、当記事で紹介した対策を実施する |
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辞めざるを得ない事情がある場合、退職を引き止めることはおすすめしません。辞める派遣社員を引き止めることにこだわらず「今後はどうしたら定着してもらえるか」を考え、当記事で紹介した対策を徹底しましょう。 |
2. 派遣社員がすぐ辞めることを防ぐには「派遣会社の選び方」も大事
派遣社員がすぐ辞めることを防ぐためには、受け入れ先の企業担当者が派遣会社の選び方を知っておくことも欠かせません。派遣会社を選ぶときは以下の2点を押さえましょう。
・求めるスキルに特化した派遣会社を選ぶ
派遣会社と一口に言っても、扱う職種はさまざまです。幅広い職種に対応した派遣会社もあれば「エンジニア職専門」「営業職専門」など、1つの職種に特化した派遣会社も存在します。派遣会社選びの際は、自社が求めるスキルに特化した会社を選ぶと、理想にマッチした社員を派遣してもらえる可能性が高まります。
・所在地が自社に近い派遣会社を選ぶ
自社に近い場所にある派遣会社を選択することも重要です。自社の所在地から遠い場所にある会社では、トラブルがあった際に連絡を取るハードルが上がり、希望する対応をしてもらえないことも考えられます。
まとめ
派遣社員がすぐ辞める場合の理由として、待遇面での不満や仕事内容へのギャップ、スキル不足や職場環境のミスマッチなどが挙げられます。派遣社員を定着させたい場合は、理由に応じた適切な対処を取ることが必要です。派遣社員がすぐ辞めることに困っている人は、どの原因が自社に当てはまるのか見直しましょう。
また、企業担当者は自社に合った派遣会社を選ぶことも重要となります。派遣会社の対応職種や所在地について確認し、自社に適した会社かどうか慎重に検討してください。