パラレルキャリアとは?メリット・注意点・始めるための流れを紹介!
働き方の多様性が高まる中、自分らしい生き方を実現させるために注目されているのが「パラレルキャリア」です。パラレルキャリアを成功させることで、自分の人生がさらに豊かになると言われています。そのため、パラレルキャリアに興味を持っているものの、詳しい内容を把握していない人もいるでしょう。
当記事では、パラレルキャリアの概要やメリット・デメリット、実際にパラレルキャリアを始める流れ・ポイントを紹介します。パラレルキャリアに対する理解を深め、充実した人生を送るヒントを得ましょう。
目次
1.パラレルキャリアとは?
パラレルキャリアとは、本業と並行しながら他の活動にも取り組むことです。もともとは、経営学者のP・F・ドラッカーが、著書「明日を支配するもの」の中で紹介したことで、広く認知されるようになりました。
本業と並行する活動内容は、ボランティア活動などの社会貢献や起業の準備、転職、趣味など幅広い分野が対象です。パラレルキャリアを進めれば、本業以外の収入源や人脈、やりがいを得られる可能性があります。人生をさらに豊かにする上でパラレルキャリアは重要な活動と言えるでしょう。
1-1.パラレルキャリアが注目を集めている理由
パラレルキャリアが注目を集めている背景には、大きく2つの要因があります。
・働き方が多様化しているため
ITの発展による仕事の在り方の変化や、政府を主導とした働き方改革の推進を背景に、働き方は多様化しています。日本社会に昔から根付いている終身雇用制や年功序列制が薄れてきていることで、キャリア形成の幅も広がっているのが現状です。そのため、自分に合った仕事や働き方を求めて本業以外にも目を向ける人が増えています。
・社会全体の不確実性が高まっているため
日本では少子高齢化の進行に伴い企業側の労働力不足が顕著であり、人手が足りないために開業から数年で破綻してしまう企業は少なくありません。いつ何が起こるのか分からない社会で安定した生活を送るには、リスクに備えて複数の収入源や働き口を確保することが重要です。パラレルキャリアは、今後の社会を安心して生きるために大きな役割を担っています。
1-2.パラレルキャリアと副業の違い
パラレルキャリアは副業とよく混同されますが、両者は目的が違います。副業は、収入を得るために本業以外の仕事を行う行為であり、個人の成長や自己実現が必ず目的になるとは限りません。また、本業を複数持つ「複業」も、パラレルキャリアとは異なります。
一方で、パラレルキャリアは本業以外の生活基盤として仕事以外の取り組みも行います。そのため、パラレルキャリアの目的は個人ごとに多種多様であり、収入が目的になるわけではない点が特徴です。
2.パラレルキャリアのメリット3つ
パラレルキャリアには、豊かな人生に導いてくれるさまざまなメリットがあります。
- 視野・人脈を広げられる
- 自分のやりたいことに挑戦できる
- タイムマネジメントのスキルが身につく
ここでは、パラレルキャリアの3つのメリットについて具体的に解説します。
2-1.視野・人脈を広げられる
本業だけではできない経験や出会いが増えることで、視野・人脈が広がる点がパラレルキャリアの大きなメリットです。本業だけに取り組んでいると、どうしても自分の中で考え方が固まり、人間関係も限定されるため、気付かないうちに視野が狭くなってしまいます。
その点、視野・人脈が広がれば、価値観やアイデアが多様になり、本業への取り組み方にも好影響を及ぼす可能性があります。また、キャリアビジョンの幅が広がることで、自分の夢や希望を見つけられるでしょう。
2-2.自分のやりたいことに挑戦できる
本業では、必ず自分のやりたいことに携われるとは限りません。しかし、パラレルキャリアでは「友達がやっていて興味がある」「昔から趣味で取り組んでいた」など、自分の好きなことや、興味があることに気軽に挑戦できます。
また、自分のやりたいことに挑戦する中で「自分には合わない」「思っていたより楽しめない」と感じる場合もあるでしょう。パラレルキャリアは自分のタイミングでやめられるため、さまざまな経験を積む中で自分の適性や能力を客観視できる点も魅力の1つです。
2-3.タイムマネジメントのスキルが身につく
本業と並行しながら活動することで、日々の仕事や行動の進め方をうまくコントロールできるようになります。
パラレルキャリアを実践すると、1日のスケジュールに余裕がなくなるため、本業に支障をきたさないよう自分自身で時間を管理しなければなりません。本業の前後の時間や休日など、限りある時間を有効活用する能力が求められる中で、自然とタイムマネジメントのスキルが身につくでしょう。
3.パラレルキャリアの注意点2選
パラレルキャリアを実現する場合、下記の2点に注意する必要があります。
・本業に支障が出ないようにする
パラレルキャリアには自分の好きなことに挑戦できるというメリットがある一方で、本業以外の取り組みに没頭するあまり、本業が疎かになる可能性があります。また、本業以外の時間帯に活動するため、疲れが溜まりやすくなったり体調を崩したりする場合があることにも注意が必要です。スケジュールや体調にも気を配りながら、自分のライフスタイルに応じた活動方法を見つけましょう。
・本業の会社の就業規則を確認する
会社によっては副業を禁止しているため、パラレルキャリアとして収入が発生する活動をする場合は要注意です。本業の勤め先の就業規則を見て、副業しても問題ないか確認した上でパラレルキャリアに取り組みましょう。自分が勤めている会社の就業規則の確認方法が分からない場合や、従業員側に公開されていない場合は、人事担当者に問い合わせることをおすすめします。
4.【STEP別】パラレルキャリアを始める際のポイント
パラレルキャリアを実現するには「誰かが何かをしてくれる」という待ちの姿勢ではなく、自分から積極的に行動し、人脈を築いていくことが大切です。人脈が広がれば、人との出会いがきっかけとなって経験や気付きが増え、日々がさらに豊かになります。ここでは、パラレルキャリアを始める際に重要なポイントを3つ紹介します。
4-1.自分の好きなことを明確にする
パラレルキャリアを継続的に築くためには、自分の好きな活動を主軸とすることが重要です。はじめに、これまでの経験や現状を客観視しながら、自分が何を好きなのかを明確にします。
自分の好きなことが分からない場合は、些細なことでも紙に書き出しながら可視化すると整理しやすくなります。思いついた内容はどんどん紙に書き、その上で自分が本当に興味を持っている活動にパラレルキャリアとして取り組みましょう。
4-2.SNS・ブログなどで発信する
パラレルキャリアとして取り組む内容が決まったら、SNSやブログで活動状況を発信します。自分の活動を見た人から共感を得て認知度が上がれば人脈が広がり、自分に依頼してもらえる可能性が高まるためです。
SNS・ブログで発信する際は「●●をした」のように単調な内容ではなく、見た人にとって役立つ情報にすることがポイントです。見た人が「自分もやってみよう」「この人の発信は勉強になる」と感じて拡散してもらえれば、投稿内容が多くの人の目に触れることによって認知度が向上し、人脈形成の第一歩となります。
4-3.自分に合ったサービス・コミュニティを見つける
パラレルキャリアとして本業以外の活動を開始する際には、自分に合ったサービスやコミュニティを見つけましょう。サービスを利用すれば、パラレルキャリアを進める上で支援を受けることができ、より効率的に活動できるようになります。コミュニティに所属することは、オフラインでのつながりが増え、気軽に相談や意見交換ができる点がメリットです。
自分に合ったサービス・コミュニティを探す際は、インターネットを駆使して情報収集するとよいでしょう。
まとめ
パラレルキャリアとは、本業と並行しながら、人生の基盤となるような他の活動にも取り組むことです。働き方の多様化や、社会全体の不確実性の高まりなどから、自分らしい生き方ができる方法として注目を集めています。
また、パラレルキャリアには、視野・人脈が広がったりやりたいことに挑戦できたりと、多くのメリットがあります。特に「自分が好きなこと」を軸にして活動すれば、人生がさらに豊かになるでしょう。