期間工は本当にきつい仕事?得られるメリットや負担の減らし方まで

期間工は本当にきつい仕事?得られるメリットや負担の減らし方まで

期間工は人手不足の状況が続いており、求人情報誌や求人サイトでは多数の期間工募集が出されています。給与や待遇が充実している反面、「期間工はきつい」という印象を持たれがちで、応募をためらってしまう方もいるでしょう。

しかし、実際に期間工のどういった部分がきついのか、詳しく知っている方はあまり多くありません。

そこで今回は、期間工がきついと言われている理由を解説します。期間工で得られるメリットと、負担を軽減するためのコツも解説しているため、期間工として働くことを検討している方は参考にしてください。

1.そもそも期間工とは?工程も紹介

期間工とは、自動車関係のメーカーや電子部品工場などの製造業工場で、期間を定めて働く契約社員のことです。同じように期間を区切って働く雇用形態として派遣社員がありますが、期間工とは下記の点で大きく異なっています。

期間工と派遣社員の違い:期間工は、会社による直接雇用であること

期間工は会社から直接雇用された従業員です。派遣会社・派遣元へのマージンが発生しないため、派遣社員よりも給料が高くなる傾向にあります。また、契約を問題なく満了すると、満了金や報奨金を受給できることが一般的です。

〇期間工の仕事内容・工程
期間工の仕事内容は就業する工場により変化しますが、ここでは自動車メーカーを例に工程を紹介します。自動車メーカーでは、一般的に下記のような工程で業務が実施されています。

1.プレス

2.溶接

3.塗装

4.車体組み立て

5.補助

まずは、プレス機や大型プレス機で平らな鋼板を成形し、ゼネラルウェルディングマシンなどを使用して溶接します。その後、溶接されたボディに電着塗装や中塗り塗装を施し、ライン作業で車体が組み立てられるといった作業内容です。

最後には完成車検査が実施され、検査前後の補助作業も期間工の仕事内容に含まれます。

2.期間工がきついと言われる理由3選

期間工は「きつい」と言われることの多い仕事です。期間工への応募を検討している方にとって、どのようなきつさがあるのか気になる方も多いでしょう。

ここでは、期間工がきついと言われる理由について、代表的な理由を3つ解説します。期間工のことを少しでも把握したい方は、参考にしてください。

2-1.作業の工程が大変であるため

期間工が大変と言われる理由の1つ目は、作業工程の大変さにあります。もちろん、新しく入社したばかりの期間工に、複雑な作業は要求されません。また、作業研修なども実施されるため、作業自体は簡単にできることがほとんどです。

しかし、組立作業・ボルト締めなどの単純作業も、ラインに組み込まれて長時間作業し続けると大きな疲労を伴います。何十回・何百回とパーツ交換を行っていれば、腱鞘炎となる方もいるほどです。

作業に慣れることができれば負担も軽減されますが、肉体労働のきつさに慣れる期間を乗り越える必要があるため、きついと言われています。

2-2.生活リズムが狂ってしまうため

期間工では、「2交代制」を採用している工場がほとんどです。2交代制とは24時間を2つの時間帯に分割し、交代して勤務する制度のことを指します。
この制度は工場を24時間稼働させるために必要な措置ですが、働いている期間工にとっては、生活リズムを狂わせる原因にもなります。

また、1週間ごとに昼勤と夜勤のシフトが入れ替わることも多いため、夜型と昼型の生活を繰り返すことも少なくありません。

深夜帯勤務や休日勤務・残業には、深夜手当や休日手当が支給されるとはいえ、確実に身体への影響が出てしまいます。

2-3.工場と寮との往復が負担になるため

期間工がきついと言われる理由の3つ目は、工場と寮を往復するだけの生活が負担となることです。
期間工は通常、寮での住み込み生活となります。寮生活では、洗濯やお風呂が基本的に共同利用で周囲に人の気配が常にあるため、心が休まらない方もいるでしょう。プライバシーの観点から、疲労がたまることも多くあります。

また、工場までは集団でのバス出勤がほとんどです。会社によっては工場・作業現場と寮が離れた場所にあり、通勤でストレスを感じることもあります。

寮が個室であれば1人の空間は守られますが、2~3人の相部屋となる寮では、プライベートな空間もありません。団体行動が苦手な方には、厳しい環境と言えます。

3.期間工で働くメリットとは?

ここまでお伝えしたように期間工はきついことがたくさんある一方で、契約を満了すると大きな見返りやメリットを得ることができます。

期間工で働くメリットには、以下のようなものがあります。

  • 貯金がしやすいこと
  • 福利厚生が充実していること
  • 正社員になれるチャンスがあること

上記のメリットを1つずつ解説します。

〇期間工は貯金がしやすい
期間工として就業している間は、工場と寮の往復が生活の基本です。したがって、お金を使う機会自体が少なくなるため、お金も貯まりやすくなります。

また、期間工の給料は高めに設定されています。契約を満了した場合の満了金や皆勤手当、入社祝い金や各種手当も豊富です。通常の会社員とは比較できないほどの手当が加算されることもあるため、短期間で相当額のお金を貯めることができます。

〇期間工は福利厚生が充実している
期間工は会社からの直接雇用であるため、福利厚生が充実していることもメリットです。基本的に寮が完備されており、家賃が0円、もしくは少ない負担で住居を確保できます。食費への補助金支給がなされている会社もあるため、生活に困らず仕事に集中できます。

また、社会保険や雇用保険・労災保険といった保険関係も整備されています。期間限定の社員ながら正社員に準ずる福利厚生を受けられるため、安心して働くことが可能です。

〇期間工は正社員になれるチャンスがある
期間工には、正社員登用の可能性も開かれています。会社によっては、期間工を満期とともに契約終了せず、そのまま正社員として採用するところもあるためです。契約終了後の仕事を心配をしている方にとっては、貴重な制度です。

注意点として、必ずしも正社員の道が保証されているわけではありません。10年前であれば正社員登用のチャンスも十分に存在していましたが、現在では大変狭き門となっています。

自分の頑張り次第という部分もありますが、一部上場企業の正社員になるチャンスがある点は、大きなメリットと言えます。

4.期間工の仕事を長く続けるためのコツを紹介

期間工の仕事を長く続けるためには、体力面のケアをしっかりと行うことと、良い人間関係を構築することが欠かせません。
ここでは、体力面のケアと人間関係の構築を上手に行うためのコツを紹介します。

〇体力面ケアのコツ
入社当初は、これまで経験したことのない動作を数多く行うため、筋肉痛や腱鞘炎となる可能性が高くなります。そのため、早い段階で寮の近くにある整骨院を探しておきましょう。

また、自分自身でのケアも必要です。入浴時に体をほぐしストレッチをしておくと、筋肉の柔軟性を保ち、疲労を回復することができます。また、睡眠時間をしっかりと確保し、疲労を貯めないことも重要です。

〇人間関係構築のコツ
寮では集団生活となるため、人間関係の構築も大切となります。入浴時間や食事時間を守るといった、共同生活のマナーを破らないことが必要です。

加えて、挨拶を欠かさないことも重要となります。挨拶は全ての基本となるため、自ら積極的に挨拶を行い、良好な人間関係を築いていきましょう。

まとめ

ここまで、期間工が大変と言われている理由や、期間工として働くメリットと負担の減らし方を解説しました。

期間工は多くの方がきついと感じる要素も含んでいますが、魅力的なメリットも数多く含んでいます。自動車の製造は今後も続くため、働くチャンスもたくさんある仕事と言えるでしょう。

求人における採用人数も数多く募集しているため、期間工に興味がある場合は積極的に求人へ応募してみてください。

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